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トモ藤田 ギタークリニック [ギター]

 ボストンにあるバークリー音楽院で教鞭をとる日本人ギタリスト、トモ藤田さんのギタークリニックに参加してきました。

 

 講義と実演の二部構成で、非常に実のある濃い内容でした。

 

 

 

 前半の講義で話されていたことで印象的だったのは「意味のない音は弾かない」という言葉。

 この言葉が出たのは講義が始まってすぐ。
 デモ演の最中でしたが、折悪しく阪急電車が通る騒音が外から聞こえてきたとき、フレーズを止めてリズムを感じるだけの瞬間がありました。
 このとき、曰く「外の音(騒音)が入ってきたときに弾き続けると、その音に勝とうとしていっぱい弾こうとしてしまう。その音が無駄だ」と。
 よくジャムセッションのときなんかに自分の音が小さくて(少なくとも自分には)、余計に弾かなければ聞こえないと思ってしまうシチュエーションってありますよね。

 

 なにより余裕を持って楽しむことが大事で、スケールとか言う知識とはその手段である。という言葉もなるほどと思わされました。
 (なるほどっていうかスケール弾きはそれほどできませんけど)
 よくあるジャムなどでのアドリブの場面でもマイナーペンタトニックとかいきなりスケールから入るのではなく、コードトーンのルート・3rd・7thのトライアドをしっかり身につけてフレーズを組み立てるようにすることで幅が広がるのだということ。
 なるほど!!
 トモさん、ワタシがぼんやりこんなことしたほうがいいべよ、と思っていたことを分かりやすく裏付けてくれてるぞ!!
 ・・・・でも、分散和音はなかなかスムーズには弾けないなぁ。

 

 

 さて、近所のライヴハウスに場所を変えてアンサンブルクリニック。まず、ラリーフィン(Dr)、アンソニー・ヴィティ(Ba)とのトリオのデモ演のあと、音楽学校の生徒のバンドがトモ藤田さんの曲を演奏しました。
 (この生徒の演奏もなかなかでした)

 演奏後、トモ藤田さんはじめプロから厳しいご指摘が入りました。
 意外だったのは、リズムがヘヴィー過ぎるということを指摘していたこと。
 16ビートファンクの感じの曲は重いのがクールだと思ってましたが、(バンドの個性によるけどとは言っておられましたが)重けりゃいいモンでもない。というのが新鮮でした。
 程よく軽く。
 コレもつきつめると難しそうですね。

 

 終了後にピックをねだって頂いちゃいました。
 ミディアムくらいの柔らかいのを使ってる印象があったのですが、意外にハード。



 日ごろ、なんとなく感じていることを裏付けてくれたり、ヒントをたくさん頂いて非常に勉強になりました。
 (仕事をサボった甲斐があった・・・(小声))



 トモさんとは年代が近いせいか、バックグラウンドが似ているように思えました。
 学生時代にもっと練習していたら・・・・
 なんて妄想をダブらせられる身近さを感じましたです。(決して手が届きそうだという意味ではありませんよ(^_^;)
 弟子も売れたことだし、もっと売れてくれるといいなぁと思いました。

 

Right Place, Right Time

Right Place, Right Time

  • アーティスト: トモ藤田
  • 出版社/メーカー: バウンディ
  • 発売日: 2007/06/06
  • メディア: CD

 

 

 <余談>

 ・・弟子 ジョン・メイヤー (リンクはソニーのオフィシャル)
 いまやグラミー賞シンガーですからねぇ。
 バークリーに来たときは、Stevie Ray Vaughanのように弾きたいって入ってきたらしいです。
 そんなのどこにでもいるからやめろ。とトモさんは反対したそうで。
 SRVのルーツを自分らしく消化したらいいと教えたそうです。そのとおりになってますよね。

Room for Squares

Room for Squares

  • アーティスト: John Mayer
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2005/12/20
  • メディア: CD

 

Any Given Thursday

Any Given Thursday

  • アーティスト: John Mayer
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2003/02/11
  • メディア: CD

 

Heavier Things

Heavier Things

  • アーティスト: John Mayer
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 2004/08/17
  • メディア: CD

 

as/is

as/is

  • アーティスト: John Mayer
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: CD

 

 

Try! John Mayer Trio Live in Concert

Try! John Mayer Trio Live in Concert

  • アーティスト: John Mayer Trio
  • 出版社/メーカー: Aware/Columbia
  • 発売日: 2005/11/22
  • メディア: CD

 

Continuum

Continuum

  • アーティスト: John Mayer
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 2006/09/12
  • メディア: CD

 


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コメント 14

moonrabbit

え゛~!仕事サボったのですか???(大声)

シンプルに一つの音に持たせる意味を理解してあげると、良い響きに鳴るんですよね~、本当に。そんな曲を書いてみたいです(笑)。
い~なぁ、参加したかったなぁ。。。
by moonrabbit (2007-05-29 01:57) 

サダー

>moonrabbitさん
niceあり・・・・・
ごほごほごほっ! 喉の調子が・・・・ あ゙~い゙~。変換もおかしいでず。
ざいぎんははしかがはやってますさかい!
(さかい、って)



言われてたのはマイナーペンタトニックで指板を縦に動くのでなく、トライアドを基本とした発想だということで。ジャズ系の人にはきっと普通のことだと思います。
でもトライアドを基本という時点でロック系のワタシは軽い挫折感を憶えるのです。
とりあえず挫折感を軽く済ますために(?!)分散和音(アルペジオ)をれんしうメニューに加えようと思います。
さっきやってみましたが実戦に使えるようになるのはいつのことやらって感じでした。(凹)
by サダー (2007-05-29 02:13) 

Ryo

いいですなぁ〜仕事さぼりのクリニック!!!(さらに大声)。

トライアド基本の運指、確かにジャズ系では基本かもしれませんね。
何となく指板上で視覚的に捉えているところもあります。
この三角形は使える!とか(指の動きが三角形)。
I度 III度 V度で創っていくフレーズを
どこからでも始められると応用効きますね。

・・・・・って釈迦に説法でしたね。
by Ryo (2007-05-29 08:12) 

bogey#1

う〜ん、うらやましい。行きたかった!
やっぱり仕事サボるべきだったか・・・・・。

トモさんは最初のビデオが出たときに買って以来、「なるほど!」と納得させられる事が多いですね。納得するだけで練習しないから一向に進歩しませんが(笑泣)
by bogey#1 (2007-05-30 00:17) 

サダー

>SWEET16さん
niceありがとうございます。
こういうクリニックは仕事をサボってこそですよね。d( ̄ー ̄;)
>この三角形は使える!とか
そうそう。
ペンタトニックの延長では比較的直角三角形が多いのですが、変な角度の三角形や直線に並ぶ(コレが弾きにくい)とか慣れないカタチが出てきますモンね。
新鮮ではありますが、実戦に使えるようになるまでがごっつ遠い感じがします。orz
by サダー (2007-05-30 01:14) 

サダー

>bogey#1さん
トモさんはバリバリのジャズというよりブルースやファンクの人(フュージョンというのもちと違う)、小難しいことを考えるなという教えでした。
ジョンスコの教則DVDとか見ても何か遠く感じることが多いですが、すんなり聞けました。
また折が合いましたらどうぞ。
きっとbogey#1さんには効くと思いますよ。d(^_^)
by サダー (2007-05-30 01:19) 

モッズパンツ

あらら・・・、さぼって行ってきたのですねー。w (ノ∀`) アチャー
ピックのコレクションがまた増えましたね。w (´∀`)ノ イイナー

(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2007-05-31 00:37) 

ZONE

あいたたた・・・。
なんて正反対な事をしているのでしょうか、私?
それがへぼギターの元凶かも?

ジョン・メイヤーって実は昨日初めて知った名前です。
ミーターズの「シーシーストラット」って曲を探していたらこの名前にぶち当たったんです。
最初ロジャー・メイヤーと勘違いしてました。
だってグラミー賞ってメタル出てこないもん・・・。

6/9は何かお手合わせしてくださいね!
御願いします。
by ZONE (2007-05-31 23:44) 

サダー

>モッズパンツさん
niceありがとうございます。

ここぞというときにはきっちりサボる。
これがロッカーな不良サラリーマンのあるべき姿です!!


・・・ここぞ!だらけ。(^_^;
by サダー (2007-06-01 00:12) 

サダー

>ZONEさん
メタルなフレーズワークも意外ともろマイナーペンタトニックは避けられる(ドリアン系とかハーモニックマイナーが好まれる?)傾向にあるように思えます。
って意味では似たようなものかもしれません。

シシーストラット!!
いいですね。昔やりましたヨ。
予想通り収拾つかなくなりましたが。(^_^;
でもジョンメイヤーにつながるとは・・・。



9日はコチラこそよろしくです。ぜひジャムりたいですね。
by サダー (2007-06-01 00:21) 

gym

こんばんわー!
初めて書き込ませていただきます。お邪魔いたします。
サダーさまとは実際にお会いするほうが先になりましたね!
私はこちらのblogをひっそりこっそり拝見していましたので(笑)、
記事の内容は私にはさっぱり理解出来ないのですが、
すごいギター・マニアの方なんだな~ってことは存じていました。
恐れ多くてお邪魔しないでおりましたが、でもお会い出来てとっても楽しかったです!
サダーさまは音楽にとても造詣が深く、またかなり饒舌な方なので、
お話を伺っていて面白かった!(三次会にて)
えっと、私はプログレ・マニアではありませんよ~。
ひよっこですし、気まぐれなリスナーなので・・・・(笑)。
お酒の席で私、ナマイキでちょっとご無礼があったかと思います。
すみませんっ。m( _ _ )m

何はともあれ、おつかれさまでした。
ステージでのギター・プレイ、素晴らしかったです。
ずっと見入ってしまいました。
三次会は最後までいらっしゃったのでしょうか? 何時になったのでしょう(笑)。

奥様ともとても楽しくお話させていただきました。
お会い出来て嬉しかったです。
どうぞよろしくお伝えくださいませ。

ありがとうございました。
またお会いいたしましょうね!
by gym (2007-06-10 23:38) 

サダー

>gymさん!!!
ありがとうございました!!
っていうかお恥ずかしい限りです。m(_ _)m
>ナマイキでちょっとご無礼があったかと
何をおっしゃいます!!
ワタシのほうこそ深い海底に先ほどまで沈んでおりました。
「北海道」の途中から記憶が・・・。特にgymさんをお見送りした直後からかなり飛んでます。(ヨメ曰く、そのあと大変だったそうです。もっともその前から大変だったと思いますが)

いろんなお話が聞けて楽しかったです。
また次回楽しみにしております。
by サダー (2007-06-11 03:17) 

gym

>特にgymさんをお見送りした直後からかなり飛んでます。

えーと、私がお店を出る前に、既にオーダー・ストップしていましたよね・・・・。
ドリンクもフードも。
(私が店を出たのは23時5分)
ということは、テーブルにまだ残っていたお酒を呑んで「きちゃった」のでしょうか(笑)。
まあ、昼間の疲れがあったのでしょうね。
こちらとしましては、テンションが高いサダーさま(とZONE尊師)を
見ているのは楽しかったですが!(笑)

奥様ともども、おつかれさまでした。
by gym (2007-06-11 23:39) 

サダー

>gymさま!!
>既にオーダー・ストップしていましたよね・・・・

ええ?!!
そか、そのあたりですでにフレーム落ちてます!!

>テンションが高いサダーさま(とZONE尊師)

あ、それは昨日の晩見た夢だとばかり・・・。ぉぃ
by サダー (2007-06-12 00:26) 

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