SSブログ

B.B.king "Black Blues Experience" [通好み?]

 正月に観損ねたBBKingがきわめて軽くですが気になっておりまして、
 

 

 そんなこの間の土曜日、小さいレコード屋さんの店頭とかによく判らんコンピレーションCDとかDVDとかありますよね。
 たまに海賊盤だったりするのでいろんな意味で要注意ではありますが、普段はそれほど気にもかけません。

 ただ、この日はちょっとその棚にあるBBKingのDVDに目が留まったんです。値段も1000円。酔ってたわけでもないんですが、勢いで買ってしまいました。

 まったく期待していなかったのですが、これがなかなかいい。

 


 ライヴ映像ながら、日時場所などのデータは一切明記されていません。
 おそらく70年代。
 どこかのホールの演奏を中継したテレビ番組のような感じです。
 画質は良いとはいえませんが、70年代のTVってこんなもんかなと。

 タイトルロールからするとドイツの会社が版権を買ってリリースしたようです。Black Blues Experienceというタイトルを調べるとどうやらヨーロッパで流通しているタイトルのようで、ま、海賊盤ではなさそう。

 

 

 さて肝心のBBkingですが、まだ経験値が低いせいもあるかと思いますが、けっこう楽しめました。値段からすれば入門編としてちょうどいいのかも。


 今回BBkingの映像を初めて観たってわけではないのですが、いろいろ特徴がつかめました。

 

 歌うまい(爆)
 当たり前じゃ・・・(汗)、おそらくアメリカでここまで支持されているのはそのシンガーとしての魅力を無視できませんよね。この作品の頃は年齢がいくつくらいなのかよくわかりませんが、まさに脂の乗ったとでもいいましょうか迫力ありますね。ソウルフルだし声量もハンパではありません。

 

 フレージング
 スクィーズスタイルというのでしょうか。豪快なチョーキングが特徴ですが、コンパクトなフレーズを繋ぎながら弾くという特徴もあります。変に豪快さに頼らず、結構理知的にフレーズを組み立てているあたりはさすがキングですね。
 3rdの意識のしかたなんかは間接的にワタシも影響を受けているのかもしれません。

 

 人差し指
 BBkingのサウンドってサスティンが短いですね。
 ちなみに、使ってるギターはサウンドホールありのギブソンES335?。今認識されているルシールはソリッドボディーらしいですから、この頃のはまだセミアコです。
 しかし、335のシェイプが実に絵になりますね~。
 サウンドの太さと反比例するのかとにかくサスティンが短い。そんな影響がフレージングにも影響しているのでしょうか、チョーキングビブラートってけっこうなくて。スクィーズというかチョーキングは小指以外の指全部でぐわっとやるんですが、ビブラートかけるときはだいたい人差し指です。人差し指ですがワタシの親指よりも太そう(汗)。で、中指から小指まで開いてひらひら~っとしながらビブラートかけます。”ぐー”と”ぱー”ですね(笑)。こう弾こうと思うと弦を下に引っ張りながらビブラートをかけるってことですからトニックが1弦にくる位置ではできません。ポジションも自ずとメジャースケール側になる。なるほど~~(謎)。でもこうやる人って、いるようでいませんね。

 

 

 視線
 BBはほとんどギターを見ません。
 見てないこともないとは思いますが、歌に変わるときにボリューム絞ったりとかする動作が自然になりすぎてよくわからないのか。(リアPUを殺しているのかも)
 画像からは背後に銀パネのフェンダーアンプが見えます。70年代以降ですね。ツインリバーヴかな。それでもサウンドは幾分オーバードライヴしてますから、ツインで歪まそうと思ったら結構大きいサウンドのはず。銀パネのツインリバーヴはマスターVolもありますけど・・・・。
 もしかしたらエフェクター使ってる?????
 いや~、まさか。
 BBはギターがそこにあるのさえ気づいていないじゃないかってくらい視線が下に行かないんですね。アンプのつまみを振り返って確認することなんか、足元にエフェクターがあったとしてもそのセッティングを見ることなんか絶対にないでしょう。BBが屈みこんで足元の小さい箱のつまみを調整している姿なんて想像できません。
 それはローディーを信頼しているということだけではなく、きっと、何繋いでも一緒だよ的な・・・。きっとBBにとって、アンプリファイのトーンなんてのはほんの些細なことなんだと思えます。

 

 

 

 

<余談 その1  マイクスタンド>
 B.B.kingのマイクスタンドはストレートです。
 で、歌うときは両手を前で組むことが多いのですが、(ノると「合点だ!」のようなしぐさをします)そのときはすこしだけギターは右肘の脇のほうに回すんですね。
 あれ、いつか絶対マイクスタンドにギターのヘッドぶつけるぞって冷や冷やするのです。
 BBはほとんどギターを見ることはありませんから、避ける動きなんかもすべて身についてるものなんでしょうけど、いつか”がおーん”ってマイクスタンドをなぎ倒すんじゃないかってちょっと冷や冷やします。

 

<余談 その2  サプライズ>
 このビデオのサプライズは何といってもラリー・カールトンでしょう。
 リズムギターとして譜面を見ながら肘の辺りにステッカーを貼ったES335を弾くラリー・カールトンが何回か映ります。実にいいバッキングです。控えめといって良いのか、結構しっかり聞こえます。
 もしかして、すでに結構名を挙げていて、実はゲストなのか??と淡い期待をしますが、ソロ的なプレーは出てきません。挙句の果てには名前を紹介さえもしてもらえません。若手っぽいピアニストとドラマーとテナー奏者は個別に紹介されますが、そのあと一括りでバンド~って。
 顔の感じは「夜の彷徨」の裏ジャケット。ロンゲだし。
 銀パネのフェンダーがステージ上にあるということは70年代です。きっとLAでセッションワークをしているころ。クルセイダース後くらいの時期ではないかと。
 でも、ラリーにとってはBBは憧れのヒトですからうれしかったでしょうね。

 

 

 


 ってことで画質悪いなりに値段くらいは楽しめました。BBを見たことないという人にはお勧めです。
 ま、きっと、BBキングファンにはこのビデオは普通すぎて話題にならない程度のものなんでしょう。


 じゃあ、コアなラリー・カールトンファンにもお勧めですっ。d( ̄ ̄;)☆\(ーー;)


nice!(2)  コメント(14)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 2

コメント 14

moonrabbit

今見直すからこそ面白い映像は沢山ありますね。
stage6にあったパット・メセニーが出ているのがお気に入りです。(^^
by moonrabbit (2007-10-23 07:07) 

ZONE

最近、小さいCD屋さんがなくなってますね。
あってもJ-POPばかりなんで自然とタワレコやユニオンに足が向きます。
タワレコでよく輸入のコンピアルバム買いますよ。
やはりブルース物が多いのかな。
同じ音源があちこちにあります。(爆)

BB kingってそうゆうコンピ物でしか知らないけど、ブルースセッションの常連さんに「聞け!」と脅されます。(爆)
by ZONE (2007-10-23 22:49) 

地味・・・偏

BBは小学校の時初めて見た「The Thrill is Gone」でぶっ飛んで
以来ン十年ですが、その時と今とでは体型以外はほとんど変化ないかと(笑)。
やってる曲目も概ね一緒だと思います(言いすぎか?)。
しかし、Liveによって出来不出来はほとんどありません。
そこがプロ中のプロと呼ばれる所以ではないかと思っております。

あまり詳しくない僕が言うのもアレなんですが・・・(苦笑)。
by 地味・・・偏 (2007-10-23 23:21) 

bogey#1

こりゃ、話しきいただけでも間違いなく「お値段以上」でしょう。
70年代のB.B.にロンゲのカールトン。見たい!見たいです。
B.B.のギターはES-345だったか、355だっか、バリトンスイッチがついてるやつのイメージが強いですが、(今のルシールはES-355をベースにつくられた、B.B.モデル。)、もしかしたら初期は335やったんですかね?
B.B.の映像はいくつか持ってますが、80年代以降のばっかりなんで、是非見てみたいですね。
僕も初めてB.B.の映像見たときは「フィンがリングが全然わからん」愕然としました。メジャースケールのポジションですね。マイナーペンタのポジションしか頭になかった当時、「目から鱗」でしたね〜。3rdをきっちり押さえたコーダルなフレージング、ちょっと他のブルースマンと違う。ジャズの影響でしょうか?このへんはカールトンやロベンフォードもすごく影響受けてる気がします。
by bogey#1 (2007-10-23 23:38) 

サダー

>moonrabbitさん
niceありがとうございます。
捨6観に行きましたが、パットメセニーとBBを探すのが大変だってことが良く分かりました。(笑)
DL遅いし。


後日再チャレンジします。
by サダー (2007-10-24 01:35) 

サダー

>ZONEさん
街のCD屋サンって大変そうですね。
書店のように配達とか商売は確立してないだろうし。
そんな中でも、むかしはワゴンセールでなにげに海賊盤を売っていたりってあったんですが、最近それすら見なくなりましたね。

BBは確かに、メジャーを基本にブルーノートを使う非常にいい手本かと思います。
    「聞け」とまで言いませんが。(笑)
by サダー (2007-10-24 01:49) 

サダー

>地味・・・偏さん
小学生でBBにぶっ飛べるのがすごいです。早熟ですね~。(^_^;オマセサン

たしかに、調べてみるとBBはレコードがとても多いですが外れがないといいますね。
地味・・・偏さんのネタにある、ある種の安定感にも似てるかも・・・
by サダー (2007-10-24 01:55) 

サダー

>bogey#1さん
そう!ニトリです。
あ・・・・、いや、ニトリでは売ってません。(笑)

ギターはカタチが335です。
335かどうか・・・(ギブソン不得手)・・あ、スイッチ付いてます。でもサウンドホール開いてます。
でも、音がぶっちょ過ぎてサウンドホールがあるないなんかあまりカンケイなさそうにも感じますね。

BBのフレージングは長尺が少ないことが特徴かなと。でも、短いながらにいろいろエッセンスが詰まってます。
また、コードトーンに合わせた感じの音使いもかなり洗練されてますので勉強になりますね。
by サダー (2007-10-24 02:15) 

モッズパンツ

これは掘り出し物でしたねー。w (^ω^)b

街のCD屋サンもキビシイのでしょうね。札幌には演歌専門の有名なCD店がありますが、CD店の業界も棲み分けをすることによって勝負をしているのですね。
(´∀`)ノ

(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2007-10-27 00:03) 

サダー

>モッズパンツさん
niceありがとうございます。
>掘り出し物
画質は予想通りでした(笑)が、内容は意外でした。

狸小路商店街ではマニアックそうなCD店はいくつか見かけました。
あそこは感じのいい商店街ですね。
by サダー (2007-10-27 18:16) 

bakune

サダーさんの解説がとても面白かったので、どんなものかと
購入してしまいましたがな。
BBって、やっぱり顔ですよね……。
チョーキングの時の。あと口がマペットみたいに開閉するところとか。
茶の間のテレビで観ていたら、息子、怖かったようです。

狸小路。高校の時のデートと言えば狸小路。知り合いに合わないように
コソコソするのが醍醐味でした(笑)
by bakune (2007-10-30 23:52) 

サダー

>bakuneさん
>どんなものかと購入してしまいましたがな。
あ、一瞬アンプの方かと思いました。(爆)

>やっぱり顔ですよね……。
そうそう、ギターを右脇にしながら歌うので若干「麻生太郎」顔、いや口ですし。
 きっと、バディー・ガイのほうが怖がらないかも。
 そや、レンタルで良いと思いますが、ブルース大会の映画「ライトイング・イン・ア・ボトル」もお勧めです。バディーガイの表情が面白かったです。BBは感動して(?)泣きそうになってます。

狸小路商店街は広くてよかったです。こそこそし甲斐がありますね。(笑)
ふらっと立ち寄った楽器屋さんがなかなか良くて。
調べたら、5丁目の光栄堂楽器 札幌ギターショップ ってところ。
ついジョージLsのシールドをお土産に買っちゃいました。
by サダー (2007-10-31 00:23) 

Tsutom。

しっかし、よ〜く研究されてますねえ
いつものことながら感心してしまいます(驚)
BBking・・・いい音出してるなあ,カッコいいなあ
その程度しか判りませんでした
とても勉強になります〜!
by Tsutom。 (2007-11-11 01:45) 

サダー

>Tsutom。さん
いつものことながら何をおっしゃいますです。(^_^;
最近、B.B.くらいの年代の人たちの全盛期のプレーに圧倒されることがしばしば。
それでこのDVDに興味持ったってのもあります。
今見たいのはギトギトなマディーウォーターズですね。(笑)
by サダー (2007-11-11 22:52) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Tweed Champのサウンド奥旅庵 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。