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Fuzzぢごく [エフェクタ自作_Fuzz]

 さて、このテーマのテキストは昨年から何度も書き始めてはボツらせました。
 そんな魔のテーマはFuzzです。


 今取り組んでるのはそのFuzzの元祖的な位置づけだと思います、FuzzFaceです。ジミ・ヘンドリックスが使ったりして有名になったんだと思います。ジミヘンのサウンドの変遷とかはあまり追ってないので・・・。
 以後、FuzzというのはFuzzFaceのことです。

 Fuzzの回路って超簡単です。
 簡単に言えばトランジスタ2個を直結(しただけ)。
 TS系オーバードライブのように信号を増幅してクリッパーダイオードでひずみを作るといった分業化された整然さはまるでなく。乱暴な回路と言っても良いでしょう。歪みを発生させると言うか歪んじゃってる的な。

 そのトランジスタが60年代はゲルマニウム・トランジスタで70年代になるとシリコン・トランジスタになるというのが定説です。

 ジミヘンはサウンドの変遷の中でゲルマニウムからシリコンに代わっていっているそうです。エリック・ジョンソンはシリコンFuzzの音ですね。
 エリックジョンソンの初期のアルバムのような密度の高いひずみ方というか。
 この音が出たらかなりうれしいな。

 

 ちうことで、作り始めたんですが、回路簡単なだけにすぐにできます。
 トランジスタはゲルマニウムはPNP、シリコンはNPNのトランジスタでバイアスのかけ方が違いますが、バイアスの違いとは電池の±と電解コンの向きが違うだけ。二つ同時に作り始めてまして。
 できたはいいんですが・・・・なんか違うなぁ。と。
 もっと血の騒ぐものを期待しすぎたんでしょうか。


 その後は放置、ゲルマトランジスタの破壊や定数間違い発覚などいろいろありました。
 その経過の中ではやはりゲルマニウムのサウンドのほうがどうも好みなのかもと思ったり。動作領域が気温に左右されるっていうのもカワイイじゃないですか。
 とりあえず目移りするのもアレなので先にゲルマのほうに注力しました。
 数ヶ月の逡巡の末ですが、結局は最初から気に入っていた初段に日立の2SA353(テスタの簡易計測でhfe87)二段目のトランジスタが今はAC128①(hfe264200。・・・二段目はどれ挿してもたいした変化ない・・)。

 

P1050822+.JPG

image02.jpg 

 


 それに、回路はGGGにあるBoutique Late 60's Fuzz Faceの回路に落ち着きつつあります。ただ、このBoutique Late 60's の回路は調整できるのはうれしいんですが、つまみ4つもあるというところに不満が。
 出てくるサウンドとつまみ4つって細かさがどうもアンバランスで。そんな細かいこと気にするサウンド(回路)か? と。
 Fuzz Factoryほど劇的な変化もないのにね。でも微妙な変化を今は探っているところです。
 4つ穴開けたケースは他の転用候補です。

200904041927001.jpg

 

 

 ウチでは2061Xヘッドからアッテネーター経由で超小音量で出来を探っていたんですが、コリは一度ちゃんと音出さんと何ともならん。
 ということでいつもの1960Aキャビネットに繋げてサウンドチェックしてみました。

081204_213341.JPG

 ををを、やはり普通に出すとすごい迫力。
 まずは、2061Xのリードチャンネルのフルアップはいいわ。
 ストラトのおいしいところがちゃんと出せる。

 じゃりーん!

 さてと、Fuzzをマジンゴー!
 ぶみょ~!!

 

 ・・・・・・

 


 小一時間経過・・・・

 

 

 フルアップのぶみょ~~はカッコイイんですが(昨年の実践投入時にも感じましたが)、きっとアンサンブルの中ではベースとかシンバルにマスキングされて埋もれやすい気がします。
 やはりですね。
 Fuzzってのはボリューム絞ったときのあの高域がエンハンスされたサウンドがやぱ良いですね。
 問題はボリュームを絞っておかなければならない”寸止め”。この感覚が身につくか。


 音を録ってみました。
 アンプはボリュームを5に抑えてと。

image06.jpg


 最初はギターボリューム5にして、フロント~リアPU。
 9秒後にマジンゴーしてます。
 20秒時にギターボリュームを8に上げて、
 38秒付近でギターフルアップ。
 勝手にテンション上がって何やら弾いておりますが、どちらかというと笑うところです。
 ・・・MP3で聞くと迫力90%減ですね。つたわるかしら。

 

 とりあえず、ノイズも思ったほどじゃなかったしゲルマバージョンはこんなもんでいいかと。
 ちうか疲れた。
 また暑い季節になったらどんなものかを試してみようと思います。


 つぎはシリコンだ。
 温度特性もゲルマほどではない。現役のシリコンさ。
 もっとラクだと良いなぁ。

 ということで続きます。

 ああ、やっと書けた。(笑)

 


<余談>
 真空管を使った増幅って、きっとパーツ経済性と物理的な制約から一定以上の負荷は歪んでしまうものなのかも。破綻みたいな。ツィードアンプを触ってるとそんなことを思います。フェンダーをモディファイしたマーシャルのように歪みを設計したアンプとは違ってて意図していない歪み成分ていう気がするんです。豪華くんをフルアップにしてもアーバンさなんかまるでなしですから。

 その意図して、と言うところがミソで。

 Fuzzの回路って当時はまだ目新しかった?トランジスタを使って遊んでたらできたみたいな素朴さがあります。ただ、それは一応めちゃめちゃなサウンドを意図してはいるものの、意図し切れてないみたいな。あとはパーツに聞いてくれ的ないい加減さがあります。”飛翔物?”
 その手法は今日的リテラシー(?)からするとあまりにも乱暴すぎて、少なくともデバイスを選別しまくらないと「商品」としての体をなさないのでは・・・。回路に補償する機能がないので不良品の線引きがいい加減になる危険性が高い気がします。モディファイなしの回路では、社会的責任みたいなワードのちらつく大手メーカーでは出しにくい代物かと。 ま余計なお世話ですが・・・


 ですので、Fuzzを自作する上での楽しみ方とは、深追いするか否かで多少違うかもしれませんが、不確定や不安定なところも含んで楽しむべきで、そのあたりがFuzz以外とはチト作法が違うと言うことをわかったほうが良さげですね。
 ただ組んで”ほぉ”で終わるのも味気ないですが、あまり深追いするのも辛んどそう。
 ワタシのように主に安く上げたいみたいなセコい動機である場合は特に。(^^;)
 あまり出来上がりのハードルはあまり高くしないほうが、市販のFuzz(アナログマン、フルトーン等々)にタイ米叩くとしても納得性が違う・・・?
 トランジスタと回路と定数が変数化してますので、キリがなくなる”Fuzzぢごく”に落ちると思いますよ。回路が簡単でパーツも少ないので余計にですね。ワタシも危ないところでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 ん?さっき届いた?
 いや~2SA・・・・ってなんだろうな。

image04.jpg


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モッズパンツ

何だかドップリとFuzzに浸かってますね。サダーモデルまだーw (´∀`)ノ
    _   ∩
  ( ゚∀゚)彡  ジミヘン!ジミヘン!
  (  ⊂彡  倍音強調!倍音強調!
   |   |
   し ⌒J

(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2009-04-08 00:02) 

サダー

>モッズパンツさん
サダーモデルすでに完成といえば完成、未完といえば蜜柑。(ーー;)
まだ按配ちうか頃合いが読めないですね。
by サダー (2009-04-08 21:40) 

Tad

FUZZといったらもっとメチャクチャ歪みまくるものかと思って期待してましたが、意外とフツーで拍子抜けしました( ̄▽ ̄;)

深追いしないのも勇気ある決断?σ(^_^;)
by Tad (2009-04-09 13:49) 

サダー

>Tadさん
ひずみ系の作法に則ってフルアップにすると”めちゃめちゃ”という領域に行きます。それをコントロールする(しなければならない)のて実は目鱗なんですよ。深追いしないつもりでしたが、遠浅だったらもう少しいってみようかなとか思ったりしてます。(^^;)

 ところで、サンプル音源割れてますね。どうもスピーカーが逝ってるかんじ。(ーー;)
by サダー (2009-04-09 22:06) 

moonrabbit

突き詰めると何事もキリがないですね。
でも片足ぐらいは突っ込んでおきたいのが男の子。
さきっp・・・Σ(゚∀´(┗┐ヽ(・∀・ )ノ
自分ももう少し歪んだ性格・・ちゃう、音が出てくるのかと。
それでいてしんが通っていれば完璧。w

なんでしょうねぇ、このパーツは。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ
by moonrabbit (2009-04-12 17:14) 

サダー

>moonrabbitさん
そか、意外にまっとうだったと。
もうちと歪ませていいでつか。d(^^;)セイカクモ
>それでいてしんが通っていれば
いちおうアルデンテ狙ったんですが。ハリガネ??

>なんでしょうねぇ、このパーツは
予告しながらも、雲行き怪し・・。汗)
by サダー (2009-04-14 01:19) 

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